トムラウシ遭難考(1)
2009-07-21


 ニュース報道によると、大雪山系トムラウシ付近で、18人のパーティーの遭難があったようです。幸い天候も回復し、ヘリを使った大掛かりな救助活動が行われたので…。・・・は何を書けば良いのか、理解に苦しむ遭難です。
 普通、パーティーが遭難すると、全員の生命の安全を考えて、適当な場所を探してそこに停滞(ビバーク)、さらに、救助を求めるために、体力のある何名かが、下山を強行します。ニュースを見ていると、深夜に何名かが下山してきたので、これで全員が停滞している場所が分ったから、あとは救助隊が出動して、遭難騒ぎは終わりだろうと思いました。ところが、おかしなことに、下山した人は、救助隊との緊急連絡におわれるでもなく、さらに、数人が別に下山してきました。何のために下山したの? それに、危険な深夜に、なぜ、バラバラになって下山するの?
   伝えられているところによると、行動途中に、歩けなくなった人が出たら、ガイド1人とともにそこに残して、他のものはそのまま行動。このくりかえしで3人のガイドがいなくなると、他のものは、歩けなくなったものを残して、先に進む。人命よりも、ツアー寛遂を優先しているような不思議な登山です。今後、詳細が明らかになると思いますが、多数の死者を出しながら、生存者が、三々五々、下山してくるのが不思議でなりません。
 ガイドとツアー客とはどのような関係にあるのでしょう。ガイドが意志決定権・命令権を持っているのか、顧客なのか。このあたりが不明確なので、非常時の対応が後手に回るような感じがして、この手のツアーは好きでは有りません。

追記(2009/8/16):
Blogの当初記述では朝日新聞の報道に基づいて書きましたが、戸田 新介様より、『7.20朝日の記事は誤報です。「様子を見てきてくれ」とは言っていません。』とのコメントをいただきました。9番目のコメントです。
 朝日新聞の誤報だとすると、Blogの当初記述『「どうするんだ。様子を見てきてくれ」とは、一体何事だ!自分で走ってみてくれば良いのに。』は、まったく根拠がありません。朝日新聞の誤報ならば訂正します。

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