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荻上チキ/編『宗教２世』 太田出版 (2022/11)

　TBSのラジオ番組「荻上チキ・Session」の特集「シリーズ・宗教２世」の放送内容をベースに、アンケート調査結果などを加えたもの。全340ページ程と内容豊富。
　多くは、荻上チキが質問して、新興宗教や2世問題の専門家が答える対談で、対談相手は、櫻井義秀・西田公昭・鈴木エイト・横道誠・斉藤正美・山口智美・遠藤まめた。また、松岡宗嗣・トミヤマユキコ・倉本さおり・横道誠、執筆の記事がある。このほか、統一協会・宗教2世問題が、新聞各紙やTV放送で、何回報道されたかの調査結果がある。
　
　今から数十年前は、エホバが幼児を連れて伝道しているのを見かけることがあった。幼児にしてみたら、えらい迷惑で、虐待だと思っていたが、それ以外に、宗教２世問題があるとは考えつかなかった。今回、統一教会問題が報道され、本書のような詳しい解説が現れ、エホバ以外の宗教２世問題が広く知られることとなった。
　でも「宗教２世問題」って、親子関係、特に母子関係に問題があって、そこに新興宗教が付け込んでいるのではないかと思えてならない。もともと、問題がある母親だから、新興宗教に付け込まれるし、同時に母子関係に問題が起こるケースが多いのではないだろうか。