京都大学は、ときどき、とてつもなく難しい問題が出題されるが、今年はそのようなことはなかった。ただし、教科書の練習問題だけで十分なことはなくて、それなりに受験勉強に取り組んでいないと、どの問題も解けないと思う。
問1はどう考えるのかによって、難易に差がでる問題。問2は難しそうな雰囲気だけど、こけおどし。こういうふざけた問題は、出題しないでほしい。問4は京都大学の整数問題なので、とてつもなく難しいのではないかと身構えたら、単に条件を分ければよい簡単な問題だった。
問3、問5は文理共通。
そういうことで、問1、問2、問4の問題と解答例を示します。
問1
<問題>
a,bは実数でa>0とする。zに関する方程式
z3+3az2+bz+1=0
は異なる3つの解をもち、それらは複素平面上で一辺の長さが√3aの正三角形の頂点となっているとする。この時、a,bの値と、方程式の3つの解を求めよ。
<コメント>
この問題は、どのように考えるのかによって、難易度に大きな差が出る。ここでは、幾何的直観を使って、極力計算量を少なくすることを試みた。
<解答>
方程式の3つの解をα、β、γとする。ここで、αは実数解であるとする。
最初に三角形の重心を考える。α+β+γ=-3aであるから、3つの解の重心は-a
セコメントをする