神社で拍手を打つな!
2020-02-24


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島田裕巳/著『神社で拍手を打つな! 日本の「しきたり」のウソ・ホント』中央公論新社 (2019/11)
 
 ここ数十年前からだろうか、神社の参拝は二礼二拍手一礼が正式とされている。以前は二拍手合掌一礼が多かったと思っていたので、不思議な気がしていた。
 
 本書では、信者が二礼二拍手一礼をする参拝方式は、戦後になってから神社本庁が正式参拝として推奨しているものであって、古い伝統ではないと説明している。
 江戸時代は神仏混交だったので、神社のご神体が仏像であることは珍しくなく、この場合、神社参拝は念仏などになるのは当然のことだったので、信者が二礼二拍手一礼することが明治以降の新しい形式であることは、考えてみれば明らかだろう。
 
 このほか、本書では「初詣は鉄道会社の発明」「マイカーが生んだ墓参り」「結婚式に祝儀など持っていかなかった」「どう考えても無駄な半返し」「クリスマスはキリスト教の行事ではない」「ハロウインの起源は江戸時代の花見」と、昔からの行事・しきたりと考えられているものが、実はそうではない事が説明されている。
 
 本の文章は読みやすく、知らなかったことも多いのだけど、「だからどうなの?」と思える記述など、それほど興味持てないこともあった。
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