原発被災者は、そう遠くない時期に戻れるかもしれない
2011-07-07


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 セシウム137の半減期は30年なので、1/10になるには、100年必要であり、原発被災者は100年間は故郷に戻れないとの見解もある。チェルノブイリは、事故後25年経つけれど、被災者が戻れるメドは立たない。

 しかし、日本は、雨が多く、山が多いので、放射性セシウムは、雨で流れる。図は、飯館村役場の環境放射線強度。縦軸は対数メモリ。赤い線は、最近の減少傾向に対して近似的に直線を引いたもの。今は、およそ300日で半減しているようだ。このまま減衰すれば、2年後には年5ミリシーベルトになるだろう。また、4〜5年後には、年1ミリシーベルト以下も期待できるようだ。
 2年後には、妊婦など一部の人を除いて、帰宅しても問題なくなり、4〜5年後には、全員が帰宅し、安全に生活できようにも思える。降雨の状況によっては、さらに安全に帰宅できる時期が早まるかもしれないが、たまたま少雨続きで、思ったほど放射能が減らない可能性もあり、楽観はできない。

 ただし、現在、避難地域に指定されてても、汚染には地域差があるので、葛尾村や川内村の一部などのように、今月中旬にも、戻ることが可能になりそうな地域もあれば、浪江町赤宇木や飯館村長泥のように、しばらくは、様子を見なくてはならない地域もある。


注)放射性セシウムには、半減期30年のセシウム137と、半減期2年のセシウム134がある。現在、汚染地に存在する両者の割合を1:1として、環境からの半減期を300日とすると、セシウム137の環境からの半減期は1.01年となる。このため、現在、セシウムの環境からの半減期が300日でも、今後徐々に遅くなって、数年後には1.01年になると推察される。
[原発と核]

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