物理が苦手な人は飛ばしてください。
人間の体は複雑な形をしているので計算が難しいから、直径30cm高さ150cmの円柱に置き換えて考える。最初に、物理(流体)の問題を解く。ただし、空気は乾いているものとして計算する。
問1:
直径30p・高さ150p・温度36℃の円柱に、風速20m/sec・温度5℃の強風が吹き付けているとき、円柱側面から奪われる熱量はどれだけか。
問2:
風速5m/secの風が吹き付けているとき、問1と同じ熱量が奪われるのは、風の温度は何℃のときか。
また、風速3m/secの風が吹き付けているとき、問1と同じ熱量が奪われるのは、風の温度は何℃のときか。
問3:
直径30p・高さ150p・温度36℃の円柱に、厚さ5oの発泡ウレタンが巻きつけられている。風速20m/sec・温度5℃の強風が吹き付けているとき、円柱側面から奪われる熱量はどれだけか。
問4:
風速5m/secの風が吹き付けているとき、問3と同じ熱量が奪われるのは、風の温度は何℃のときか。
また、風速3m/secの風が吹き付けているとき、問3と同じ熱量が奪われるのは、風の温度は何℃のときか。
問5:
発泡ウレタンが1cmのとき、問3,4と同様な問題を解け。
問6:
発泡ウレタンが2cmのとき、問3,4と同様な問題を解け。
問1、問2の解答の準備
最初に、次の記号・値を使用する。
k:空気の熱伝導率でk=0.024 W/m・K
ν:空気の動粘性係数でν=16 μm2/sec
Pr:空気のプラントル数でPr=0.7
α:発泡ウレタンの熱伝導率で、α=0.032 W/m・K
d:円柱直径でd=0.3 m
u:空気の流速
凾s:円柱と空気の温度差
S:円柱側面の表面積でS=1.41m2
空気の強制対流熱伝達に対して次の式が成り立つ。
レイノルズ数Reは次式である。
Re=u×d/ν
今回の問題では空気の流速は3m/sec以上なので、Re>40000となり乱流域であるので、ヌセルト数Nuに対して次式が成り立つ。
Nu=0.0266×Re ^0.805×Pr ^0.333 ( ^は累乗を表す)
空気流の熱伝達率をhaとすると次式となる。
ha=Nu×d/k
円柱側面から奪われる熱量をQと書くと次式となる。
Q=ha×凾s×S
問1の解答
凾s=31、u=20を代入して、
Q= 2540W =52263kcal/日 となる。
問2の解答
u=3のとき、Q=2540 W となる空気温度を求めると、
空気温度=-106.7℃
u=5のとき、Q=2540 W となる空気温度を求めると、
空気温度=-58.6℃
問3の解答
発泡ウレタンの熱伝達率をhbと書く。
hb=α×(断熱材厚さ)
発泡ウレタンと空気の合計の熱伝達率をhと書くと次式が成り立つ。
1/h = 1/ha + 1/hb
(ただし、円柱の曲率の影響は無視した)
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